私は趣味でダンスを習っている。
タイトルからすると社交ダンスのようだが、やっているのはジャズダンスとワックという種類である。
ジャズはミュージカルなどの舞台でよく踊られるようなジャンルで、ワックは腕をブンブン振り回して自己主張(?)する個性的なジャンルだ。
(詳しくは、興味があったら検索して見てください。)
習い始めたきっかけは、町が主催する町民ミュージカルに参加した事だ。
ミュージカルというからには歌とダンスがあるわけだが、何しろ今までやったことが一度も無い。大苦戦である。
元々学生時代は演劇部に属しており、舞台は見るのも出るのも好きだった。
ミュージカルは見たことが無かったのだが、友人が誘ってくれて、何十年ぶりに舞台に携わってみたくなったのだ。
しかし歌についてはどうにかなるが、ダンスは運動量もなかなかで、都度指導があったものの期待に応えられるような出来では無かった。もっと上手に踊りたかった。
そこはさて置き、この町民ミュージカルが非常に素晴らしいもので、プロの指導と演出、プロの指揮者と生オーケストラで上演するという大変贅沢なものであった。
参加者も小さい子どもから年配の方まで様々で、かつ皆やる気と気遣いに溢れた良き人たちばかり。
そんな人々の大変な努力の結果、舞台は成功を収め、終演後の全員の充実感は本当に何ものにも代え難い物であった。
この充実感を再び味わいたいが為に、また舞台に参加する日の為、日々自らを磨こうと友人とともにダンスを習い始めたのだ。
現在週3回、全部で5レッスンを受けているのだが、これが中々成長しない。
大人になってから、しかも結構いい歳になってから始めたので、体も硬ければ足も上がらない。息も切れるし汗だくだし…辛いことばかりである。
この歳になって、スポーツ選手でもないのに青アザを常に作っている人は、そうそう居ないであろう。
でも辞めない。いつか素敵に気持ちよく踊れる日を目指して。また舞台に立てる日を目指して。うむ、流行らないであろうスポ根である。
それでも少ーしずつ、ほんの1mmずつは成長している。日々のストレッチの結果、体も大分柔らかくなった。振り付けの覚えも少しは早くなった。
大人でも進化できるものだ。相変わらず汗はダクダクかいているが。
しかし、コロナで町民ミュージカルが中々開催されない状況になってしまい、年に一度ダンススタジオが開催する発表会が専らの舞台だ。
これはこれで、練習してもしても先生の作る作品を表現するのは難しいし、人に見せられるレベルになっているのかどうか…。
たかが趣味、されど趣味。楽しむだけでも良いはずだが、それだけでは済まない世界に足を踏み入れてしまっている。それでも楽しいのだ。
趣味がダンスというには、そういうタイプの見た目ではないし、まだ全然上手くないのでちょっと恥ずかしいが、私はダンスが大好きである。という本日は趣味のお話。